もちろんこんなショッキングな話があってよいわけではありません。先日のある「足の専門」の学会で、「転倒予防靴下をはくと、バランスが悪くなる」という発表があったというニュースが飛び込んできました。

高齢者の転倒を予防する目的で研究開発してきた転倒予防靴下が、高齢者のバランス能力を低下させるとしたら・・・。それは目的に反して高齢者の転倒事故を増加させ、かえって逆効果になり、たいへんなことです。

内容を確認したところ、どうもその研究では開発中の初期のサンプル品で実験をしたようです。

外反母趾対策靴下は製品化するまでに、数十回の改良を加えています。外反母趾対策靴下は、もともと足趾を伸展(しんてん=のばすこと)させることで、足先のひっかかりをなくし、転倒事故を少なくしようというコンセプトで開発が始まりました。

それで、初期のサンプル品は、足趾を伸展させようとするあまり、普通に立っていても足趾が伸びたままになっている極端なものから研究が始まったようです。立った時に、足趾の先端が浮くようでは、足の裏全体で立てなくなり、これでは当然のようにバランスが悪くなるでしょう。

それで、改良を繰り返し、足が地面から離れた瞬間に、足趾が伸展するという靴下の開発に成功したといういきさつがあります。どうして、そのような試作品が使われたかということは不明のようですが、製品になって販売されているものは、そのような危険は全くないということを強調してくださいということでした。

私たちは、お客様に転倒予防靴下を購入していただくときに、足趾の先端がきゅうくつなものは絶対に避けてもらっています。サイズ選びには細心の注意が必要です。きゅうくつな靴下では、やはり足趾が伸びやすくなり、この状態であれば、学会で発表されたようにバランスがわるくなる可能性は否定できません。

今回のできごとは、転倒予防靴下の正しい履き方を再確認するよい機会になりました。靴下という手軽な日用用具で、より健康的で安全な生活を楽しんでください。

回答者 株式会社 スポーツ・リハビリテーション・システム (SRS) 社長 浦辺直子


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